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☆〜それぞれの世界 writter by はやはや〜☆

好きな人ができると、その人のことを知りたくなってきます。
例えばどこに住んでいるのかだとか年齢だとかいう個人情報に
始まって、ものの見方だとか考え方だとかという内面的なものにいたるまで。

仲良くなっていければ当然そういったことを知っていけるわけですが、
そうすると逆に、もっと知りたくなっていきます。
その人のことならなんでもです。ほんの些細なことまでも。

知っていくために一番手っ取り早い方法は「聞く」ということです。
当たり前ですけど、相手に尋ねた時に答えてもらえれば
知ることができます。
でも、そうするともっと知りたくなっていきます。もっともっと。

でもどんなに知っていっても、人間一人をまるごと理解するなんて
ものすごく難しいでしょう。
きっと知ることに終わりなんてないのです。

そうやって相手の事を知りたいと思って近づいていくなかで、
どんどん知りたい欲求が大きくなっていくことは、とても自然なことです。
でも、ちょっと気をつけなければいけないこともあるんじゃないかと思うのです。

それは、人にはそれぞれ個人の世界があるということです。
相手に近づいていくことは、その個人の世界にも足を踏み入れてしまう
可能性を秘めています。
しかも知らないうちに。
そうなってしまうと、もう相手にとってはそのことが重荷になってしまいます。

ここでちょっと話がずれるかもしれませんが、チームで行うスポーツのことを考えてみます。
チームスポーツには「チームワーク」という言葉があると思います。
サッカーでも何でも、チームワークは大切です。
お互いの足りないところを補い合って、チームとして機能するという意味かと思います。

しかしこの意味で考えると、それぞれがそれぞれを支え合う関係にあるので
だれが一人が調子悪くなると、みんなで崩れてしまいます。
足りないところが足りないままになってしまうのですから。

ぼくの考えるチームワークは、個人技術の組み合わせです。
それぞれがしっかりした技術を持ってこそ、本当のチームワークが出来上がると思います。
それは、技術による個人同士の信頼が生まれるからです。
やっぱり「チームワーク」の基本単位は「個人」ですから。
上手にパスをわたしあうには、個人練習が大切です。

このことは恋愛についても言えるのではないでしょうか。
それぞれ個人の世界を大切にしていくことが、
個人技術の向上であると思います。
それが、個性なのですから。
そしてその個性をお互いに認め合うことで信頼できたら、
すばらしい「二人のチームワーク」になると思います。

決してお互いを共有することをいけないと言っているわけではありません。
やっぱり相手のことを知りたいと思う心は自然なのですから。

でも相手にも相手の世界があって、自分にも自分の世界があって、
そのことによってその人の個性が生まれいてるということを認めていけるなら、
二人で過ごす時間も、二人別々の時間も、
とっても意味のあるものになるんじゃないかなって思います。

その人がその人だからこそ、好きになったりするんですよね?
だとしたら、相手の世界こそ大事にすべきなのかもしれません。
それが、その人である理由なんですからね。

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