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☆〜離れてみて writter by はやはや〜☆

 自分の育った町のことをいまさら思い出してみても、いまいちボンヤリとしています。
 山に囲まれていて、いつも風が吹いていて・・・、たしかそんなだったはず。
 うーん、でもやっぱりうまく思い出せません。

 そんな程度のむかしの景色なんですけど、
 じゃあ何の影響も受けていないのかといえば、絶対にそんなことないんです。
 もし海で泳ぎまくっていたら・・・。
 ビルの谷間の大都会だったら・・・。
 きっと今の自分ではない自分になっていたはず。

 高い山も強い風も、見慣れた風景になってしまっていただけなんです。
 でも今の自分が自分なのは、そこで育ったからなんです。

 そういうことって、今までに好きになった相手についても言えるのかも
 しれないと思う最近なのです。
 そばにいたからこそ、その人のことがわからなかったというか、
 それが日常だったというか。

 その人と出会えていなければ、違う自分になっていたかもしれない。
 それなのに、その時にはそんなこと気にしない。ぜんぜんわからない。
 そして離れてみてから気が付くんです。
 「あ〜大切だったのかも・・・」って。

 むかしの景色がもう戻ってこないように、その人を好きだった気持ちも
 もう戻って来ません。
 山の高さも、風の強さも、もっと感じておけばよかった。
 もういまさらですけどね。
 あのときと同じ状態にはもうなれないから、しかたないけど。

 でも、それがあるから今があるんだって思います。
 離れてみて初めてわかった大切さは恋愛でも一緒だし、
 いま後悔することもムダなんかじゃない。
 後悔するから、これからがんばっていける。
 まわりをちゃんと見ていこうって思える。

 大切なのは「これから」でしょ?
 だから、今の周りをしっかり感じていきたいです。
 そういう風に、好きな人のことも見ていけたらいいと思います。

 過去を振り返ることは、ムダなんかじゃない。
 それがあるから、今があるんだもの。

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