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☆〜恋って・・・ 深御 かのん〜☆

恋をする、ってどういうことなんでしょう?

このエッセイを読んでくださっている、あなた。
あなたもきっと、恋をしたことがあると思います。
でもこの答えを見つけられますか?

世の中には本当にさまざまの恋があふれています。
「恋」だとか「愛」だとか、使われすぎてすっかり安っぽい言葉に
なってしまったけれど、それでも、恋はそれぞれの色で存在しています。

 片想い。
 両想い。
 ふたまた。
 不倫。
 浮気。
 遠距離。

恋のかたちには、それそのものの存在の善悪は別として、
当人たちにとってはどれも真実で。
そしてどんなときも、真剣であるはずですよね。
現在進行形の恋も、過去形の恋も、未来形の恋も、
どれもきっとたったひとつのものであるがゆえに、きれいなものですよね。

わたしにとっての恋は、いつも、「逆片想い」でした。
傲慢に聞こえたらごめんなさい。
自慢だと思われても、ごめんなさい。
けれどどの恋も、私にとっては精一杯の答えでした。
そして、どの相手に対しても、わたしはいつも誠実であろうと努めたつもりです。
「いつも素直でいよう」と「自分に正直になろう」と。

でもそのことが、かえって相手を傷つけてしまう結果になったこともありました。
誰にも縛られたくない、誰のものでもない、わたしはわたしでしたから。

恋っていったい、何なんでしょう。
どうしてそこまで、相手に対して、真剣になれるんでしょう。

「この世でたったひとりしかいないわたしと
 この世でたったひとりのあなたが めぐりあったことそれには意味がある」

いったい、いつ「恋をしている」と気づくのでしょう?
ただの相手が、かけがえのない存在に変わるのは、いったい、いつなんでしょう?

わたしはよく「恋愛に向いてない体質だ」といわれます。
「やさしすぎるがゆえに、相手を絞れないなら、恋愛をするべきではない」と。

誰のことも、縛りたくない。
誰からも、かわいいと思われていたい。
特別な存在ではなくても、
その人にとって私が大切な存在だと思ってもらえるなら、
わたしは、それだけでいいんです。
わたしにとって、「恋愛」は、まだ遠い世界のおとぎ話でしかないのかもしれません。
「恋に恋する」その実感を、錯覚しているのかもしれません。

「恋をする」って、一体どういうことなんでしょう?
私には、まだその答えが見つけられそうもありません。

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