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☆〜男性の見方 written by 沖野誉〜☆

 異性との付き合い方って、皆さんはどのようにしているのでしょうか。
 私は異性は初対面の場合、必ず男性としてではなく一人間として見ている。
 特に自分に合った、ましてや生涯共にする伴侶を求めているならばこのように見る事をお勧めする。

 幼稚園教諭の友人を一例に挙げてみよう。

 彼女は職業柄からも想像がつくと思うが、かなりお堅い様に見える。
 全くその字の如く、生活面はきっちりしていて、お家柄もしっかりしていて良い育ちのお嬢さんだ。
 勿論、男性関係も少なく経験がかなり浅い。
 その為なのかどうかは分からないが、決定的に欠けている部分がある。
 そんな自分というものを全く「知らない」ということだ。
 「知らない」という事を説明しておくが、彼女に対する批評、
 つまり他人からの批評(特に良いと解釈される部分)が自分の持つ性格だと思い込んでいるところだ。
 本来の自分自身の性格はおそらくコンプレックスの一部なのだろう、極力タッチしないようにしている。
 「高校時代の友人達と会うときは自分らしくない」と、彼女は言うのだが、
 明らかに卒業後開拓した性格や本質がオリジナルと思い込んでいる。

 何かがおかしい。
 根本的な性格というものは本来変わることはない。
 彼女の言っていることは本来の性格が自分らしくないと言っている事になる。
 表面的な部分は変わっていくのが当たり前ではあるが、
 彼女はまるで自分自身を否定しているように私からは見える。とても悲しいことだ。

 確かに高校時代、彼女はあまり目立たず思っていることもそうそう口に出すような人間ではなかった。
 腹で何を考えていたのかは解らないが、生活面については私にとって母親の様に振る舞ってくれていたので
 私的に都合よく、よく利用させてもらった。
 その反面、私は活発で率直だった為、よく彼女からは「姉さん」と呼ばれ慕われた。
 私は当時、恋愛にも積極的に取り組み、精神もかなり鍛えた。
 それに相反して彼女は好きな人を影からそっと見守るだけというような恋愛。
 好きな人に似たタレントの熱狂的なファンになったり、現実的な私からは理解出来ない感じだった。
 しかしそこが彼女のオリジナリティーだと、私にはない部分ではあるがそういう人もいるものなのだと尊重していた。

 しかし、彼女はそんな時代は、ましてやそんな自分は否定したがっている。
 否定するならその時に行動していれば簡単に済むことを、
 15年も経た今になって何故だろう、と私は考えた。

 先日まで彼女は既婚男性と交際していた訳で、女性としての快楽を初めて知り、Sexに初めて溺れた。
 結局その男性は妻と別れることができず、彼女を捨てた。
 彼女はその一連をかなり美化して解釈しているので彼の事は生涯忘れられない人であり、
 自分にとって一番合った男性だと思っている。確か
 に失恋の痛手はなかなか克服できないものだとは私自身も理解しているが、
 彼女自身が自分自身の根本的な性格を否定して上っ面で交際していたのに、
 「あの人は自分に価値観を始め、合う男性だ」とどうして言えるのだろう。
 私から言えば、高校時代の彼女に合う男性が一番彼女に合う男性なのでは?と切に思う。
 実際、彼の愚痴をよく聞かされていた訳で、性格的に合う人間の愚痴なんて探してもないものだ。
 ましてや、心から愛する人の愚痴は一生出てこないだろう。

 そんな彼女がこれから先行き、年齢も決して若いとは言えないし、出会いがどんどんなくなり不安だと、もらしていた。
 笑ってしまったのは次のセリフだ。
 「私は男性からガードが堅いって思われてるみたいだし。」と。
 確かに軽い女性には全く見えないがそれは反対では?と思って彼女に説明した。
 見た目ではなく男性に対する認識の問題だ。
 彼女は男性のことはあくまでも男性でしか見ることが出来ないそうで、男性の友人は一人もいない。
 男性として意識するならごもっともである。
 そこが、ガードの甘いところだ。
 男性としてしか男性のことを意識できないのなら相手の男性は大半がこちらを女性として意識する。
 下手をすれば利用されかねない。既婚男性との恋愛もこの線であろう。
 逆に一人間として付き合えばおのずとガードしていることになる。
 男性は「男らしさ」というものに極めて敏感で女性側から
 「今は女性として見ないでほしい」と態度で示すだけで手を出すことが出来なくなるものだ。
 極論だが、ここからまともな付き合いが始まる。
 友達として付き合えば着飾る必要もないし、何よりも早くお互いの価値観が解る。
 時間が経つごとにおのずと男性として意識する人か、しない人か解ってくる。
 そこから恋愛のスタートというのが一番まともで、一番合理的では?

 従って、彼女はガードなど全くない、遊びたい男性のかっこうのカモなのだ。

 これだけは経験で養うものではない。
 完全に、自分自身の認識の問題であり、出来ないのならば努力する必要がある。
 幸せになりたいのならば。

 貴女はどうですか?文句無しの彼氏がいますか?

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