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別れのときまで

ずっとずっと好きな人と一緒にいられたら・・・。
恋をしている人なら誰でも思うはず。
例えそれが一方通行の恋であったとしても。

けれど悲しいことに必ずしもみんながみんな好きな人のそばに永遠にいられるわけではありません。
好きな人と離れるのはもしかすると突然かもしれないし、徐々にやってくるかもしれません。
突然好きな人のそばにいられなくなるのも苦しいけれど
一番せつないのは好きな人と離れてしまうのが見えている恋かもしれません。
卒業、転勤、留学などで離れてしまうことがわかっている恋は離れてしまう前から
苦しくて涙もろくなってしまったりしますよね。

その人と過ごせる時間が限られていたらあなたは何をするでしょう。
限られた一緒に過ごせる時間。大切なその時間。
振り返ることはできたとしても、もう二度とその時間に戻ってくることはできません。

たとえば学校で。
卒業してしまっても、恋人同士の二人なら会うこともできるでしょう。
けれど同じ環境で会うことはもうできなくなってしまいます。
今と同じ場所、今と同じメンバー、今と同じ雰囲気の中ですごすことは今しかできないのです。
片思いならなおさらです。

限られた時間の中で相手のことを忘れないように
たくさんたくさん心にとめておくのもいいでしょう。
相手の言葉ひとつひとつを心に刻んでいくのもいいでしょう。

けれど一番大切なことは「後悔しない別れ方」をすることなのではないでしょうか。
ここでいう別れというのは失恋のことを指しているわけではありません。
一緒に過ごせる時間との別れのことです。
離れてしまった後もせつないけれど「やっぱりあのときこうしていれば」という苦しさからは
なかなか逃れることができません。

今限りある時間の中で片思いの恋をしているあなた。
想いを伝えようか迷っているならもう最後なんだから今しかない、という気持ちで
思い切って気持ちを伝えてください。
砕けてしまうかもしれないし、ダメだったらと思うと怖いかもしれないけれど
後になってから「伝えておけばよかった」と後悔してひきずるよりは早く気持ちが楽になるはずです。

恋人が遠くにいってしまうあなた。
離れてしまう不安に押しつぶされそうかもしれません。
けれど恋人のことを信じて気持ちよく送り出してください。
もう二度と会えないわけではないんです。
まだ始まってもいない遠距離の不安で二人のあいだがピリピリしてしまったら
一緒にいられる時間が無駄になってしまいます。
あなたが恋人の笑顔を覚えていたいと思うように
相手もあなたの笑顔を心に刻みたいと思っているはずですよ。


あの時に戻りたい。と振り返るときはもう戻れない場所に進んでしまってからです。

けして無駄にしないように、あとで後悔しないように。
もう二度とこない今の時間を大切に過ごしてください。

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